40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで
救命の現場が過酷であることは、覚悟はしていたつもりだった。
だけど、そこでの激務さは、とても想像なんかでは補う事ができない。

あと1分、治療が遅れれば死ぬ。
判断ミスは死に直結する。
そんな患者ばかりが、次々と運ばれてくる場所だ。
それも、交通事故や突発的な心筋梗塞や脳梗塞など、その都度患者の状況がまるで違う。
いくら脳が、手足があっても足りない。

しんどい。
きつい。
辛い。

……医師になるのを……辞めたい……。

初めての、俺自身の選択だった。
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