40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで

「だから、私なんかが、マナちゃんに何かを思うことはなくてですね、マナちゃんの方が私を嫌いになる可能性が」
「ユーカさん」

ケビンが、私の話を止めようとする。
だけど、私の口は、止まらない。

「推しの人の子供は尊いというか、愛でたいと言いますか……」
「ユーカさん」
「それに、樹さんとマナちゃんが本当の主役で、私はぽっと出の脇役と言いますか……そんな立ち位置でもお2人の人生に関わらせていただいたことの方が、とても貴重で……」
「ユーカさん！！」

ケビンさんが急に大声をあげた。
びっくりした私の口が、ようやく大人しくなった。

「私の話を、聞きなさい」

それから、ケビンさんは、私の頭を撫でてきた。
樹さんの撫で方によく似ていた。

「君は、イツキに……怒っていいんだ」