40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで
ケビンさんは言っていた。
もう少し、樹さんに関心を持てと。
怒っても良いと。

樹さんは、私に言っていた。
私には、樹さんを捨てる権利があるのだと。

そして私は……いつも考えていた。
選ばれるには、努力が必要。
どうすれば私は他人に選ばれるのだろうかと。

(そういうことか……)

もう間も無く40歳というタイミングで、初めて気づいてしまった。
私はいつも「選ばれる」という受け身を行動の軸にしていたということに。
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