40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで
選ばれる、ということは……待つということだ。
陳列棚に並べられた商品のように。
選ばれるために、自分を磨く。
見た目か中身かは、それぞれの戦略に委ねられる。
私がしてきた努力は、まさに選ばれるための改良戦略だったのだ……。

だから、怒るという発想がなかった。
消費者がどんな過去を背負っていようと、今このタイミングで選ばれる。
そのことに、私と言う商品は、喜びを感じていたのだから。

それが、私……森山優花の生き方だったのだ。
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