宝物 番外編付き
「ただいま! お婆ちゃん。」

「くるみおかえり〜 どうだった?」

「あのね、婚約というか結納が今度の土曜日になりました。
佐山家の帰りに婚約指輪と結婚指輪を蓮さんに買ってもらって、木曜日に蓮さんが取りに行く事になったよ。」

「さっき、会長さんからお電話いただいたの。
本当に、蓮君は、くるみと早く結婚したいんだなと思ったわ〜。
結納の時の服装をどうするか聞かれたんだけど、くるみはどうしたい? 
振袖にする?それともワンピースにする?」

「う〜ん。一生に一度だから、振袖にしたかな」

「うん。じゃあ私から会長さんに伝えるね!
あと、メロンパンが好評だったんだって?
凄く美味しかったって、お礼言われたのよ〜」

「うん! みんな美味しいって言ってくれて大好評だった! ありがとうお婆ちゃん。」

「良かった〜。」

「あとね……蓮さんと話しをしてて…ね…
サヤマへ移動と同時に蓮さんは副社長でしょう?
だから、蓮さんが一緒に暮らしたいって…
でも、お婆ちゃんが1人になるし〜……」

「アラやだ〜。結婚するんだしきっと蓮君は、今までより大変だと思うの帰宅してから自分でご飯を作るなんて出来ないと思うわ〜。
くるみ、お婆ちゃんは1人で大丈夫だから蓮君をサポートしてあげてよ。 ね!
サヤマへ移動と同時に2人で暮らしなさいよ!
そして、たまの週末にでも2人で遊びに来て泊まってもいいしさ!」

「大丈夫? いいの?」

「くるみ! しっかりしなさい!
お前は佐山家の嫁になるんだよ!
実家の事より、佐山家や蓮君の事を一番に考えなさい。 
私がどうしても困ったら、くるみに頼るから…ね? わかった?」

「…うん…。ありがとうお婆ちゃん。」

「大丈夫だよ。ばあちゃんはお友達も多いし楽しい毎日だと思うから〜ハハハ!」

「うん…。蓮さんが明日迎えに来る時に蓮さんからも結納の事の決定事項を伝えに来るから… 9時半頃になると思う。」

「じゃあ、その後デザイン室の主任さん達とランチなのね?」

「うん。ランチあとは、デートする予定かな。」

「ハイハイ。泊まるのは婚約してからだからね!
ケジメはしっかりするんだよ!」

「ハイ。」

「ヨシ! ではお婆ちゃんはお風呂入ったから寝るからね。
くるみもお風呂入ったら電気消して寝なさいね〜。 おやすみ〜」

「うん。おやすみ。ありがとうお婆ちゃん」
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