宝物 番外編付き

マンション

坂田主任と美香さんと別れてから、近くのスーパーで食材の買い出しをする。
蓮はくるみの手を繋いで離さない。

「蓮さん…あの〜買い物ができないので離して下さい……」

「あ、そうかゴメン。俺がカート押すな!」

「蓮さん、質問です!お米と炊飯器ありますか? 
鍋やフライパンもありますか?」

「米……? ないかなぁ〜炊飯器はあるけど、使った事はないなぁ。フライパンはある!
フライ返しもあるよ! 茶碗とお椀は1人分しかない…ゴメン。」

「じゃあ、まずお米は2キロを買いましょう。お箸は割り箸を買って、お茶碗とお椀も買いましょう。
お皿は何枚ありますか?」

「大きいのが1枚と小皿が2枚かなぁ。」

「はい。了解です。とりあえず今日の料理に必要な分だけ買いますね。 ふふふ。」

くるみは、蓮に確認しながらお米、魚、常備野菜、玉子、豆腐とカットわかめに油揚げ、めんつゆ等…味噌汁はインスタントにした。

「蓮さん、今日はとりあえずの物だけにしますね。一緒に住むようになったらきちんと揃えますから…
あの〜いつもは何を食べてたんですか?」

「コンビニ弁当は殻がでるから、会社の帰りにあそこの定食屋さんか横にある牛丼屋さんとかラーメン屋さんかな?残業の時はコンビニのおにぎりかなぁ」

「え?今まで、ずぅーと?」

蓮は頷いた。 

くるみは蓮さんの体が心配になり、食生活をきちんとしてあげたいと思った。

「蓮さんの体が心配なので、料理は任せて下さい。」

「うん。嬉しい。頼むなくるみ〜」

最低限の物だけ買い、蓮のマンションへ向かった。
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