宝物 番外編付き
それから、くるみは買ってきた茶碗などを洗う。

キッチンの棚等を開けて鍋やフライパンをさがし、蓮はくるみの後ろをついて回り炊飯器は箱に入ったまま出してきた。

一応、今晩の夕飯は作れる状態になった。

冷蔵庫を開けて、調理しようと思ったらまな板が無い! 

蓮が、慌てて買いに行く事になった。

包丁も文化包丁が1本だけ……
まぁ、なんとかひじきの炊き込みご飯の具を作って、炊飯器にセットしたところで蓮がまな板を買って戻ってきた。

「くるみ、ゴメンなぁ〜」

「包丁を使わないで、炊き込みご飯の具を作れたので大丈夫ですよ。
これから、まな板が必要なものを作っていきますね!」

くるみは、蓮に味噌汁用のお湯を電気ポットに準備してもらい、煮魚と、ほうれん草の和物と玉子焼きをぱっぱと作った。

蓮は、横の方から作るのを見ていた。

ご飯もあと10分で出来上がるので、お椀にインスタントの味噌汁をセットし、お皿にフライパンで作った煮魚。
ほうれん草の和物は小皿に。
玉子焼きは、お皿が無いので、和物の横につけた。

ピーピーっと、炊き込みご飯が炊けた。
蓮もその音を聞き、炊飯器の蓋をあけた。

「くるみ! 美味しそう〜。 炊き込みご飯は俺がよそうな。」

「ありがとう。お味噌にお湯を入れますね」

ダイニングテーブルにお料理を運びたいがお盆がない。 
しょうがないので、何度か往復したくるみだった。
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