宝物 番外編付き
いよいよ サヤマへ
私と、蓮さんは 無事に家族だけの結納を済ませた。

日曜日には佐山家の皆様とウチのお婆ちゃんも一緒に全員で、蓮さんのマンションに見学にやって来た。

ウチのお婆ちゃんも安心していたし、佐山家の皆様も私たちを温かく見守って下さっていた。

そして、サヤマへの出勤が水曜日からなのでその後の土日で引っ越しをする事になり、費用は会長が出す事になった。

「くるみちゃんや村田さんが大変にならないよう、女性の作業員が荷造りも荷解きもしてくれるパックにしたし、ばあさんや、和子さんもお手伝いをお願いしますよ。」

みわ、和子は「はい!」と返事をした。

「そうよね〜。何もない台所だもんね〜」

「ハハハ。 バレたか〜 でも、くるみと揃えていこうと話をしてるんだ」

「そうね。くるみちゃんの気に入った台所用品を蓮に買ってもらうといいわね!」

「最初は、共がせぎだから、電気圧力鍋は便利だと思うわ〜。
それは、私から引っ越しお祝いでプレゼントするね! カレーも15分くらいで作れるし!」とお母さんが張り切っている。

「スゴイ! ネェ蓮さん。」

「母さん、頼むわ〜いいなそれ!」

私は、うちのお婆ちゃんを見た。嬉しそうだが寂しそうにも見えた。
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