宝物 番外編付き

翌日、いつもの時間にお義母さんが来てくれた。

「おはよう。くるみちゃん！調子はどう？」

「はい。やっと点滴が無くなりました！」

「本当だ。じゃあシャワーもOK？」

「そうなんです！　今日からシャワー出来ます。」

「シャンプーは、今まで通りよね！」

「はい。すみません毎日……」

「でも、病院は美容院みたいなシャンプー台だから、洗いやすいわよ。
シャワー室の予約してこようか？」

「へへへ。さっき看護師さんがしてくれました。」

「じゃあ、顔の傷がもう少し良くなったら退院かな？」

「はい。朝の回診で先生にも同じ事を言われました！　やっとです。」

「蓮から聞いた？　退院したらウチに来る事」

「はい。昨日、蓮さんから聞きました。
お義母さんさん、退院しても当分の間お世話になります！　
蓮さんは、私のギブスが取れて、
リハビリもしたらマンションへ戻るって…
そうしたら、お婆ちゃんちを片付けに行きます。」

「村田さんの奥さんは、売却を希望されてらしたんですって？
くるみちゃんのお婆ちゃんは、本当に見上げた方だわ……」

「丸川弁護士さんも、片付けが済んでからで大丈夫って言われてるし、のんびりやります。
お義母さん、これからはいろいろと頼っちゃいますが、宜しくお願いします。」

「はい。お互いサマだから私の方こそ宜しくお願いします！　ふふふ。
今日は、お父さんと蓮は夕飯要らないから私もここで、のんびりさせてね！」

「ハイ。　お義母さんも疲れたらソファーで横になって下さいね！」

「ありがとう。じゃあまずは洗濯してくるね」

「ハイ。」