宝物 番外編付き

「はい! でもまだハツとつくねが……」

「そうだな。烏龍茶と俺ももう一杯生ビールを注文するな。」

「はい。」

それから、真山主任と坂田主任の大学時代のバイトで失敗した話しとか、仕事の話しで盛り上がっていた。
焼き鳥も飲み物もなくなったので帰る事にした。

私がトイレに行っている間に真山主任はお会計をしてくれ、外でタクシーを待たせて立っていた。

「さあ、栗原さん乗って!」

「まだ、電車あるし私は……」

「光にも小野さんや山本さんにも送るように話ししてるからさ、さあ、乗ってよ」

「はい…… すみません。」

「じゃあ、運転手さんに住所教えてくれるかな」

くるみが住所を伝えるとタクシーは走り出した。


くるみは、憧れの真山主任と2人っきりでタクシーに乗ってるなんて信じられないし、主任からほのかに香ってくるシトラス系の香りに急にドキドキしはじめた。

私は、さっきトイレで衣類の消臭スプレーをしたが、大丈夫か不安になってきた。
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