宝物 番外編付き
「あの〜丸川弁護士事務所の方ですか?」

「はい! 栗原さんですね?本山です。」

「すみません、わざわざ。」

「いいえ、大丈夫ですよ〜」

2人で、担当の榎田さんとお会いする。

買い主さんは、本当に急いでいるらしく書類には買い主さんぶんは全て記入済みだった。


「ずいぶん、お急ぎなんですね。」

「はい、いろいろとご事情がおありのようです」

「犯罪者とかではないですよね〜?」

「それは、大丈夫です! はい!身元もきちんとした方です。」

くるみは頷いてから、記入箇所を埋めた。

「私がもう一度確認しますね。
……ん。 ……よし。……。 はい! 大丈夫です。
確かに、所有者変更手続き完了です。」


本山さんは、不動産屋さんから必要な書類をもらい私には控えの原本を渡してくれた。
不動産屋さんの前で本山さんと別れてスーツケースのある駅に戻る。


そこから、新しいマンションまで快速に乗った。
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