宝物 番外編付き
昭和銀行の役員たちが、動揺しはじめる。

昭和銀行役員が
「会長、それは…当行と取り引きを打ち切るという事でしょうか……」

「はい。最近、昭和銀行さんの悪いウワサが多いですからな〜」と慶一郎。


喜三郎も
「それに、孫の婚約者を脅して…
しかもビジネスをかけ引きに使い、自分が気に入った男と結婚しようとするお嬢さんは、佐山家には相応しくないのでお断りじゃ!」

そして、喜三郎は大声で
「サヤマは、今後一切、昭和銀行さんとの取り引きはしない!!」と言い切った。

高木頭取は、真っ赤な顔で怒り出し、

「サヤマなんかの取り引きが無くても昭和銀行は痛くも痒くもございません!
では、失礼します。麗花行くぞ!」

「え〜! あの女は消えたはずなのに〜
谷口とも連絡取れないし〜」


麗花を引っ張って出て行く頭取のあとを役員たちも、逃げるように出ていった。

「ハハハ!ハハハ!きーちゃん!
大成功じゃな!」

「ハハハ! ゲンちゃんありがとう!」

少し落ち着いてから、挨拶回りをした。
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