宝物 番外編付き
くるみは、特にS字とクランクがダメでゆっくり、ゆっくり先生の言う通り、
右へ左へとハンドルを切るがハンドルがどっちになってるか、テンパってしまう。

新井先生からは、
「栗原さん、落ち着いてゆっくりでいいからね」と言われるが、

「先生! もう、左へ戻していいですよね!」

「まだまだ。今切ると、後ろタイヤが脱輪するから〜。
もう少しさきの そう、このポールがドアミラーのこの辺にきたら左だよ!」

「あ〜、焦ってしまう〜 ここですね!」

「そうそう!左に切る…お! 昨日よりいいよ〜栗原さん。」


「ありがとうございます!でも次は……」

「クランクも慣れだから… 大丈夫!そうそう。
昨日も教えたこのポールが窓のここにきたらそう! 早く右へ切る!」

「あ! ああ〜次が曲がれない…」

「うん。もう少し道路の右側ギリギリに走らないとだね!」

「はい! 明日も頑張ります!」ガタッ!!

脱輪した後ろタイヤ…

「栗原さん、今のところに高級車が停車していたら、ぶつけた事になるんだよ。」


「あ〜! 保険はしっかりしたのに入ります!」

「ハハハ!ハハハ! でも初日から比べたら上手になってるよ〜」


「運動神経ゼロで、本当に申し訳ございません」

「最初から上手なら、無免で乗ってたのかな?
って、逆に心配だわ〜! ハハハ!」


ハハハ!ハハハ! 暴走族じゃああるまいし〜
ん? お義母さんは免許あるのかなぁ?

あ、ダメダメ! 佐山家の事は考えない!

運転に集中! 集中!!
< 342 / 435 >

この作品をシェア

pagetop