宝物 番外編付き
「隼人、
村田さんちにね、お孫さんのくるみちゃんもこれから一緒に暮らす事になったの。
くるみちゃんとお友達になってあげてね。」
「うん! わかった。くるみちゃんのお父さんとお母さんはどうしたの?」
「う…ん。
くるみちゃんのお父さんとお母さんはね、交通事故で亡くなったの…」
「じゃあ、くるみちゃんは1人になるから村田さんちに住むの?」
「そうよ。隼人の方がお兄さんだからくるみちゃんに優しくしてあげてね!」
「うん。わかった。」
数日後、村田さんのお婆ちゃんとくるみがウチに挨拶に来た。
くるみは花柄のワンピースを着て、髪の毛がクルクルしていて外人みたいに色が白く、目がクリクリしたお人形のような子だった。
「山田さん、孫のくるみです。
隼人君にもこれからお世話になると思いますが宜しくお願いします。」
「あら〜可愛い。
こんにちは、くるみちゃん。おばさんともお友達になってね。
この子は、ウチの隼人〈はやと〉です。」
「こんにちは!
くりばやし くるみ 5歳です!」
「こんにちは。くるみちゃん。
僕は やまだ はやとだよ!
今度、一緒に公園で遊ぼうね!」
「うん! はやとおにいちゃん。」
「ありがとう。隼人君。」
「村田さん、くるみちゃんは年中さんですか?」
「そうなんです。 幼稚園の事なんかもわからないからいろいろ教えて下さいね!」
「はい。村田さんも大変でしょうが、何かあればなんでも聞いて下さいね。」
「ありがとうございます。
たくさん、助けてもらうと思いますが、宜しくお願いします。」
サキ婆ちゃんとくるみは、挨拶をして帰って行った。