宝物 番外編付き
社内の現状
このビルの2階と3階に片山文具のフロアがあり、

2階に営業部と総務部とデザイン室。
3階に役員室と人事部と入っている。

片山文具は、私が入社してからは新卒採用がされていない。

私の同期も 営業部の 菊池 司と経理部の 伊藤 亜矢ちゃんだけだ。

菊池君は大卒で、私より2歳年上で、
亜矢ちゃんは、専門卒だから私と同じ歳だ。

ボ〜ッと、コーヒーが落ちるのを眺めていたら

後ろから
「栗原さん。もうコーヒー落ちた?」
と真山主任に声をかけられた。

「え? あ、すみません。もう少しなので落とし終えたら主任の席までお持ちします!」

「そう? ありがとう。悪いな。」

「大丈夫です。」

「あのさ、今朝一緒に駅から歩いていた男性は栗原さんの恋人?」

「え? ああ〜、幼なじみのお兄ちゃんです。
会社が3コ先のビルなので、たま〜に会うんですよ。」

「幼なじみ…」

「はい。」

「じゃあ、コーヒー頼むわ。」

憧れの真山主任と話しができてテンションが上がったくるみだった。
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