宝物 番外編付き
「美味しそう〜…… ん〜…美味しい」ニコニコ。
「良かった。」
蓮がくるみを微笑みながら見ていた。
くるみは、は!っと気がついた。
フォークを置き、背筋を伸ばして
「ふぅ〜。…… 佐山 蓮さん。」
「はい!」
蓮も背筋を伸ばす
「私、この1週間よく考えました。
坂田主任、小野さん、山本さんからも主任の人柄とか真剣さとか、私が入社してから見守ってくれてる事とか聞きましたし、私もこの前の焼き鳥屋さんの主任をみて一緒にいて安心できる人だと思いました。
ただ、不安な点が……」
「何? なんでも言ってみて!」
「先ず、 両親も亡くなっていない私を佐山家のみなさんに受け入れていただけるのか不安です。
それと…、主任は副社長になられるから…副社長を支えていける奥さんになれるかが不安なんです。」