宝物 番外編付き
「大丈夫。 あ、そうだ!
爺ちゃんがさ〜父さんと母さんも呼んだらしいんだ。
急に変更になってごめんな〜!」

「え! はい! 頑張ります。
昨日の話しだと、私は結構お爺ちゃんと会社へ行った事があるんですね。」


「うん。昔は会社の屋上で花火を見たらしくて、家族も連れてきた社員もいたらしいよ」

「会長さんとおママごとをしてたなんて…」

「爺ちゃんも婆ちゃんも、母さんも父さんも、くるみの事はわかってるから心配しなくて大丈夫だからな!」

「はい。
でも…私だけが、忘れていて申し訳ないです」

「みんな、小さかったから理解してる。
あと、30分くらいかかるかなぁ。
サヤマの社屋はあそこだよ。
わかるよな! 
くるみのマンションからも今までの電車で反対方向だけど、乗り換え無しで来れるだろ?」

「はい。 蓮さんのマンションはどの辺なんですか?」

「俺のマンションは、サヤマから歩いて10分くらいの所なんだよ。」

「え! 歩いて10分!」

「そう。だから満員電車に乗らなくても良いんだわ」

「いいなぁ……」
< 96 / 435 >

この作品をシェア

pagetop