悪役令嬢ですが、なぜか婚約者に溺愛されていて断罪されません!
「レティシア様、本日はお招きありがとうございます。参加することが出来てとても光栄です」
「来てくださってありがとうございます。楽しんでいってくださいな」
主催者として来客者と挨拶をしていると、サラ様もやってきた。
席に案内し、招待客が揃うとお茶会の開始だ。
わたくしは、メイド達に準備していたお菓子を持ってこさせる。ここまでは、リオの記憶通りに進んでいる。
「本日は、隣国から取り寄せたチョコレートをご用意しましたの。とっても美味しいので皆様もどうぞ召し上がってください」
ひとりひとりの前に置かれた箱に詰められているチョコレート。
六角形の箱を開けると、中には様々な種類の高級チョコレートが並べられている。
これがものすごく美味しいのだ。
「あら?サラ様の箱だけ違いますわね?」
みんな、目の前に置かれた箱に夢中の中、サラ様の隣の席に座っていた子爵令嬢が違いに気づいて発言した。