私の推しが推しじゃなくなった件
な、なんとなく?


私はあんなにドキドキしたのに?

心臓爆発しちゃいそうだったのに?

なんとなく!?


『…そっか。それだけなんだ!じゃあ切るね。』

「あ!おい!」


満里奈は誠のことを無視して電話を切った。


勝手に電話切っちゃった。

でも、そうでもしないと私、怒っちゃいそうだったから。


"なんとなく"


その言葉に満里奈の胸はズキズキと痛む。


あれ…?

私、どうしてこんなにショック受けてるんだろう?

もしかして…


"佐藤さんのことが好きだから。"


こういう展開を望んでた?

元推しなのに?

推しは尊い存在なのに?

私は実は恋愛対象としてみてたってこと??

でも、実際の性格は私が思ってたのと違ったじゃない…。


満里奈はまた誠の言葉を思い出し、胸が痛む。


満里奈は自問自答しているうちに、疲れはて、眠りについていた。

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