私の推しが推しじゃなくなった件
『え!?』

「大宮もそういえば交換してなかったな、教えといて!って言ってたから送るね~」

『ちょっ!ちょっと待って!!心の準備が!!!』

ピロン♪

慌てている満里奈を無視して美和は誠の連絡先を送った。

恐る恐るスマホを見る満里奈。

届いた連絡先には大宮 誠という文字が。

しかも

『あ…』

「あ…?」

『アイコンが眩しくて直視できません隊長!!!』

名前の横には爽やかに笑う誠のアイコンがあった。

「ちょっと!いつも実物見てるでしょうが!!」

『いつもは目を合わせないように鼻ばかり見てるから…』

「それはそれですごいと思うけど…ちょっと貸して。」

美和は満里奈からスマホを奪うと誠の連絡先を追加した。

『あ!!!』

「あ!!!じゃないでしょ!なんのために連絡先を送ったとおもってるのよ。追加するためでしょ~?」

『それは勝手に美和が送ったんじゃん!!』

「まぁまぁ、私に感謝する日が来るって。ね?」

『うん…ありがとう?』

満里奈はこうしてなかば強引に誠の連絡先を知ったのだった。
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