同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
「俺ってバスケばっかやってたじゃん。だから、就活なんて今まで自分がやってきたことと正反対なこと無理ってずっと気がしてたんだよ。俺がスーツ着て営業なんかできんのかって?んで、就活の面接のたびに緊張して、頭バグってる気してたんだ。」

そして、陽輝がわたしの目を見てフッと笑った。

「そしたら面接の前に足震えてる俺を見事にリラックスさせてくれた女がいてさ。」

え?

「それが奈桜。」

わたし?

「めちゃくちゃ素直な笑顔だったんだよ。頑張れって。絶対受かるよって。んで、力抜けて、自信もってしゃべれて、見事合格!」

わたしはただ…
あのとき岳人ともめてて…わたしとおんなじように就活がんばってる人にがんばってって声かけたかったんだ。

「それが俺の原点。んで、仕事に自信あるのもそのおかげなんだよ。」

そしてわたしにまたキスをする陽輝。

「だからさ…」

そしてわたしをフワッと抱きしめた。

「そういうこと…」

ほんとなの?陽輝。
そんなにわたしのこと?

「陽輝…大好き…」

わたしが陽輝を見つめて思わず言うと、陽輝はもう一度わたしに深いキスをした。



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