同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
中に入って驚く。
どこから漏れたのか知らないが、15Fの女子たちがわんさかいた。

しかもほとんどが向坂のまわりにいる…

「うわー。向坂さん…かわいそ…。」

となりでボソッと加瀬が呟いた。

わたしは大西の横が空いてたのでそこに座った。

加瀬は同期の営業の子たちのところへ行ったみたいだった。

「誰だよ。もらしたの。」

大西がブスッとして呟いた。

「そういうのはさ。漏れるもんじゃないの?
やっぱり…」

「そういうもんか?」

「うん。」

枝豆を食べながら言うわたし。

「あ、陽輝OKだって。来週金曜日。」

「あっそうなんだ。全員揃いそうなの?」

「うん。今回は森野も来るってさ。ほら、アイツは…陽輝狙いだから。」

「あー。そうだね。」

なんとなくそこにある料理をつまみながら、カクテルを飲む。

向坂をチラ見すると女子力の高い女子たちが5人くらい囲んでいて身動きがとれなさそうだ。

女子の中には競争率の高い向坂にはあえてからまずに加瀬のところにいる人ももいれば、佐々木の周りにも2人ほどいた。

結局わたしはずっと大西としゃべっていたら一次会が終わった。

「高柳どうすんの?」

大西は行く気満々らしい。
営業部長が怒って、二次会は関係ないやつは来るなと指令が出た。
15Fの女子たちはぶーぶー文句を言っていたが、部長は許さなかった。

「わたしは…帰る。明日直行で早いんだ。」

「そ。了解。」

「わたしの分まで楽しんできて。」

わたしは南部課長に挨拶だけしてそろりとその場を去り、そのままマンションへ帰った。


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