同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
ふぅーーー。

思わず漏れたため息…

久しぶりに向坂に会って…疲れた…。

たぶん朝から気合い入ってた分…

仕事…様になってるし…。
いい男になってるし…。

これから毎日のように…向坂の仕事してる姿…見れるってことが嬉しかったりする…。

わたしも3年頑張ったけど、向坂も関西支店でがんばったんだろうなー。
だいたい向坂が働いて1年が経った頃に関西支店に転勤になったっていうのは異例で、その時期に関西でものすごく大きな、今後我が社がクラウド系に進んでいくための最先端の商談がまとまりそうだと言うので、勉強のためにと言う話だった。
大西や佐々木も向坂の実力は認めていて、
「その商談がまとまって軌道に乗れば帰ってくるってよ。」
「次帰ってくるときは課長とかじゃねーのー?」
と言ってたくらいだ。

今日見た向坂は3年前より一段と自信にも溢れていて、男をあげてる感じだった。

今回わたしが携わることになったマキノ建設の商談も、マキノの関西支店で向坂がシステムを入れて先方の専務が気に入ったので、東京戻るなら本社も頼むと言われた物件らしい。

がんばって軌道に乗せなければ…。

向坂と一緒に頑張れるなら…
うん…頑張りたい。

明日からも…がんばろ…。

わたしは疲れていたのもあって、その日はぐっすり眠った。

そして朝起きてスマホのアラームを止めたとき、トップ画面に『向坂陽輝』のLINE通知が見えて飛び起きた。

な、何?

『先帰りやがったなー。』
『高柳うらむ。』

23:10に来たLINE。

その頃は夢の中だったなー。

『おはよ。今起きた。ごめんね。今日早いもんでさ。』

そしてもう一行追加した。

『相変わらずモテてらっしゃいましたね…』

そしてスマホを置いて用意していつもより30分早く家を出た。


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