同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~


『高柳さん、会いたいです。今から会えませんか?』

日曜日の夕方、スマホが震えて、慌てて確認したら、

え?水沢くん?

会えませんかって…いわれても…。

『何かあったの?』

会う会わないは明確に返事せずに返答する。

『会ってから話します。とにかく会ってください。』

って言われても…
陽輝帰ってくるかもだし…。

『けど、もう夜だよ。明日でよくない?』

なんとなくけん制のつもりなんだけど…

『それじゃ遅いんです。家どこですか?住所教えてください。高柳さんの手はわずらわせません。そっちに行きます。』

は?
家はムリ!

って入力しようと思った時だった。

LINEがピロンと他の通知をお知らせし、上のバナーに陽輝からのメッセージが見えた。

『今日帰るけど遅くなるから、直接俺のマンション戻るし、明日また連絡入れる。』

はぁ…そうなんだ…
落胆…。

美玖さんのお父さんが倒れたという話はどうなったのかひとことも書いてなくて、いったいなんなのかこのLINEじゃわかんない。
けど、きっと美玖さんのお父さんの関連なんだろう。
とにかくわたしは今日の夜もひとりってわけだ。

『あまり無理しないようにしてね。』

また無難なLINEだと思いつつ。わたしはもう一度水沢くんのLINEを開くとメッセージを入れた。

『住所は↓です。あんま時間とれないよ。』

そして下に住所を入力。

『了解っす。待っててください。そこなら30分あればいきますから。』

水沢くんはいったい何の話があるんだか…。


しばらくぼーっとしてベッドの上に腰掛けていた。

はぁーっ…
ため息しかでない…



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