同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
「そう思う?」
「うん。わたしみたいなの意見でよければですけど。」
「よかった。」
そしてキラキラと綺麗な瞳でわたしを見る。
お店のこと愛してるんだ。美玖さん。
「また来てな。そうそう。」
「はい。来ます。」
「陽輝に振られたらいつでも相談乗るよ。アイツふらふらしてるもんな。ほんまにけしからんやつやから。」
そしてまたくすっと笑った。
振られたら?って何?
なんとなくザワザワする。
わたしはなんとなく愛想笑いをして立ち上がった。
「すみません。長居してしまって。ありがとうございました。お代金ですけど…」
「そんなんいい、いい。いろいろ意見いただけたんやから。明日からどうぞごひいきにしておくれやす。」
そして美玖さんも立ち上がって深々と頭をさげた。
きっちりしていると思った。
京都の老舗和菓子屋の娘…だもんね…。
さすが…
そして、わたしはお店を後にした。