同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
Ⅶ.夫婦になるということ

13.高柳奈桜

結婚話はトントン拍子に進んだ。

土曜日産婦人科を2人で受診したわたしたちは、小さな愛の結晶を白黒の画面に確認し、2人で喜び合った。
夜の営みも、激しくなければやってもいいとのこと。

その日の夜には陽輝はゆっくりとわたしを愛してくれた。

わたしのつわりも陽輝と一緒に住みだしてからは、吐くことが少なくなり、まったくなくなったわけではないけど、精神的なものも大きかったのだと気づかされることになった。

次の週にはわたしの実家、そしてその次の週には陽輝の実家に挨拶にいき、なんということもなく、両家の両親も結婚に同意してくれた。

会社にはその次の週に報告し、みんなまぁやっぱりなというかんじだった。
けど、さすがに10月に子どもが生まれるといったときにはみんな仰天していた。

同期にもLINEで報告し、祝福をもらったし、今では他社に彼氏ができた森野さんも無難な『おめでとう』LINEが入った。
加瀬と順調な白川さんは、「わたしもはやく加瀬さんとしたいなぁ」と言っていたし、加瀬はそれを聞きながら、真っ赤になっていた。
この2人も結婚近そうかも…。

すでに結婚していた裕理からは、「子ども、先越されちゃったね。」って笑いながら肩をたたかれた。
「よかった。奈桜が幸せになれて。」裕理はほんとに嬉しそうにしてくれた。


そして、3月の末に、わたしたちは婚姻届けを提出した。


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