同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
『おー奈桜。』

『はーい。』

『今東京駅着いた。大急ぎで帰るから。』

慌て気味の陽輝の電話。
わたしは電話片手にキッチンで鶏肉を割いていた。

『大丈夫だよ。慌てなくて。ごはん作って待ってるから。』

『え?つくれんの?』

『うん。やっとつわり落ち着いてきたのかも?ごはん作っても吐き気しなくなったの。だからゆっくり帰ってきてね。』

鶏肉のにおいかいでも全然大丈夫…。

『マジで?けど、はやくは帰る。』

『いいってば。』

『ばーか。はやく会いてーだけだし。』

『もう…わたしも会いたいけどさ。』

『ってことで。もう電車来たから切るぞ。』

『うん。』



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