同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~


久しぶりの同期会。
向坂が入ると同期会も一気にみんなの顔が笑顔になってる気がする。

向坂って男は、女子だけじゃなく、男子にも人気のあるやつなんだってほんとによくわかる。

3年経っても相変わらず向坂狙いの森野さんは向坂の横でベタベタとくっついていた。

わたしは左側に裕理がいて、右側には大西がいる。

「陽輝また最近遊ばなくなってるみたいだわ。」

大西はなぜか向坂の情報をよくわたしに伝えてくれる。
意識してるわけじゃないんだろうけど、向坂のことはなんでも言ってくれる。

「そう。どういう風のふきまわし?」

「さぁな。」

結局、裕理と大西で幹事をしてくれて選んでくれたのは今回はメキシコ料理だった。
辛いけど、おいしい。

「ここおいしいね。さすが大西。と裕理。」

わたしは2人を交互に見て、タコスをパクリと口に入れた。

「どういたしまして。今度はカレシと来なよ。」

裕理が横できわどいことを言う。

「カレシ?できたの?」

大西が食いついた。

「できてないって。」

あんまりこういう話題をみんなの前でされるのは好きじゃない。
なんか男女の話ってみんなの前でするもんじゃないと思っていて…。
そういうことで注目されるのは昔から苦手だった。

「え?カレシできたって?」

なんでか、前の席で秘書課の村居さんとSEの灰田くんと話してた佐々木がバッとこっちを見た。

地獄耳かっ!!


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