同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
「向坂さんってイケメンよね~。」
向坂が帰った後のお姉様たちの会話だ。
ここの事務員さんはだいたいが20代後半から30代前半くらいといったところの人が多い。
「うちの専務とどっちがイケメンだと思うぅ~?」
「専務~。」
「わたしは向坂さぁん~。」
なんであそこまで男を品定めするような会話ができるのかとうんざりしながら、PC画面を操作していたら、突然声がかかった。
「ねぇ高柳さぁん。」
あわてて返事をする。
「はい!」
「向坂さんってまだ未婚よね?」
なんじゃそれ…。
「はい。そうですけど…。」
「彼女いるかどうか知ってる?」
何聞いてるんだこのお姉さんたち…
「いや、わたしはあまり…そういう会話しませんので。」
「うっそー!絶対してると思うぅ~。知ってるでしょぉ~。言わないってことはいるってことぉ?」
「そりゃいるでしょ。あれだけイケメンで、仕事もできそうだもん。」
「よねー。」
事務員さんみんなで顔を見合わせている。
「高柳さんは?」
今まであまり話に寄っていなかったどちらかというと物静かそうなお姉さんがわたしのほうを見る。
「はい?なんでしょう?」
わたしはPCの操作をとめ、そちらを向いた。
「カレシいらっしゃるの?」
何?またそんな話…。
「いえ、いません。」
「あら、嘘くさいわ。」
は?
物静かそうだと言ったのは撤回する。
いじわるそうな笑みをうかべてこちらを見ているこのお姉さんは物静かな着ぐるみを着たライオンかもしれないと思った。
……
わたしは無言でPCの画面を操作し続けた。
どうも…女の世界は苦手だ…。
わたしはSEというどちらかという男っぽい世界のほうが…断然好きだった。
向坂が帰った後のお姉様たちの会話だ。
ここの事務員さんはだいたいが20代後半から30代前半くらいといったところの人が多い。
「うちの専務とどっちがイケメンだと思うぅ~?」
「専務~。」
「わたしは向坂さぁん~。」
なんであそこまで男を品定めするような会話ができるのかとうんざりしながら、PC画面を操作していたら、突然声がかかった。
「ねぇ高柳さぁん。」
あわてて返事をする。
「はい!」
「向坂さんってまだ未婚よね?」
なんじゃそれ…。
「はい。そうですけど…。」
「彼女いるかどうか知ってる?」
何聞いてるんだこのお姉さんたち…
「いや、わたしはあまり…そういう会話しませんので。」
「うっそー!絶対してると思うぅ~。知ってるでしょぉ~。言わないってことはいるってことぉ?」
「そりゃいるでしょ。あれだけイケメンで、仕事もできそうだもん。」
「よねー。」
事務員さんみんなで顔を見合わせている。
「高柳さんは?」
今まであまり話に寄っていなかったどちらかというと物静かそうなお姉さんがわたしのほうを見る。
「はい?なんでしょう?」
わたしはPCの操作をとめ、そちらを向いた。
「カレシいらっしゃるの?」
何?またそんな話…。
「いえ、いません。」
「あら、嘘くさいわ。」
は?
物静かそうだと言ったのは撤回する。
いじわるそうな笑みをうかべてこちらを見ているこのお姉さんは物静かな着ぐるみを着たライオンかもしれないと思った。
……
わたしは無言でPCの画面を操作し続けた。
どうも…女の世界は苦手だ…。
わたしはSEというどちらかという男っぽい世界のほうが…断然好きだった。