同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
◇
「加瀬。ちょっとここ頼んでいい?わたし15Fの配線調べてくる。」
今日は調査2日目。
マキノ建設くらいの規模の会社になると調査と言っても1日では終わらない。
先週は経理系のシステムのほうだったが、今回はCADなどを扱っている建築士たちのいるフロアだ。
それも2フロアにわかれていて、今14Fの方を調査していたが、15Fにもそろそろとりかからないと今日中に終わらない。
わたしは加瀬に14Fをお願いし、15Fへ階段で急いだ。
こういうビルの階段というのはなぜこんなに扱いが悪いのか知らないが、冷房も効かないズドンと大きな扉を開けないと入れないような非常階段っぽい作りになっている。
階段の大きな重たい扉をあけてギョッとした。
ひとりの男性と思い切りぶつかってしまったのだ。
「す、すみません!」
急いで前をろくに見ていなかったわたしも悪い。
「あー。こちらこそ。」
いったー…。
さすがに思い切りぶつかるとどこかをはげしくぶつけてしまうらしく、わたしは右腕に痛みが残っていた。
相手を見ると、ちょっと顔をしかめている。
なんとなく…わたしの右ひじがボディに食い込んだ気がする。
いくら男性とはいえ、ふいうちをくらったら痛いに決まってる。
「すみません。大丈夫ですか?わたし、もしかして肘鉄くらわしちゃいました?」
わたしの右腕はまぁ大したことなさそうだけど…と思い、相手の顔を覗き込んだ。
そしたら、その男性は一瞬ポカンとわたしを見たが、そのあと、
「ククククッ」
と笑い出した。
「加瀬。ちょっとここ頼んでいい?わたし15Fの配線調べてくる。」
今日は調査2日目。
マキノ建設くらいの規模の会社になると調査と言っても1日では終わらない。
先週は経理系のシステムのほうだったが、今回はCADなどを扱っている建築士たちのいるフロアだ。
それも2フロアにわかれていて、今14Fの方を調査していたが、15Fにもそろそろとりかからないと今日中に終わらない。
わたしは加瀬に14Fをお願いし、15Fへ階段で急いだ。
こういうビルの階段というのはなぜこんなに扱いが悪いのか知らないが、冷房も効かないズドンと大きな扉を開けないと入れないような非常階段っぽい作りになっている。
階段の大きな重たい扉をあけてギョッとした。
ひとりの男性と思い切りぶつかってしまったのだ。
「す、すみません!」
急いで前をろくに見ていなかったわたしも悪い。
「あー。こちらこそ。」
いったー…。
さすがに思い切りぶつかるとどこかをはげしくぶつけてしまうらしく、わたしは右腕に痛みが残っていた。
相手を見ると、ちょっと顔をしかめている。
なんとなく…わたしの右ひじがボディに食い込んだ気がする。
いくら男性とはいえ、ふいうちをくらったら痛いに決まってる。
「すみません。大丈夫ですか?わたし、もしかして肘鉄くらわしちゃいました?」
わたしの右腕はまぁ大したことなさそうだけど…と思い、相手の顔を覗き込んだ。
そしたら、その男性は一瞬ポカンとわたしを見たが、そのあと、
「ククククッ」
と笑い出した。