同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
『はい。』
専務が出たのでちょっとほっとする。
『ああ。わかった。すぐ行く。』
スマホを再度ポケットにしまった専務はわたしにむかってにこっと笑いかけた。
「まぁ今日のところはこのへんで。また来週ね。」
わたしは何も言えないまま専務とともにサーバー室を出た。
14Fに戻ると加瀬がわたしを見て目を輝かせた。
「あ、高柳戻ってきたので…失礼しますね。」
やっとお姉様方から解放された加瀬と一緒にマキノを出たわたしたちは、2人揃って「はーーっ…」とため息をついた。
で。お互いに顔を見合わせる。
「なんでため息ついてんのよ。加瀬。」
自分のため息も聞かれてしまったことがちょっと恥ずかしくて、先につっこむ。
「え?そりゃーあのおばさんたち…ため息もつきたくなりますって…」
「おばさんって…せめてお姉さんといいなさい。」
「いやいや僕はあえておばさんといいますね。ああいううるさくて人のことにずけずけと馴れ馴れしく足を突っ込んでくる人は、たいがいにしてほしいですよ。」
ははは…
苦笑いのわたし。
まあでも、そういうめんどくさそうなおばさんでもにこにこ対応できるのが加瀬で…
だからユーザー受けもいいのだろう。
「で?どうしたんですか?高柳さんは。」
「え?」
「だからため息っすよ。」
「あー。うん…」
なんか…思ってもないことで悩む羽目になりそうな…
「なんなんすか?それ。」
「まあ…なんとなく…ため息?」
加瀬は肩をすくめて両手をアメリカ人みたいにあげるジェスチャーをした。
「よくわかんないですけど…」
「んなことないよ。」
「どこ行ってたんすか?専務と。」
え?!それ、気づいてた?
ちょっと焦るわたし。
「上のサーバー室のね…配線のことで相談を…」
「相談…っすか?」
加瀬が怪訝な顔をしている。
うーん。やっぱりおかしく思うよね…
けど、わたしだってなんで上に呼ばれたのかいまいちわかんないというか…
「そうっすか…」
結局そのあとは加瀬はもう何も言わなかった。
専務が出たのでちょっとほっとする。
『ああ。わかった。すぐ行く。』
スマホを再度ポケットにしまった専務はわたしにむかってにこっと笑いかけた。
「まぁ今日のところはこのへんで。また来週ね。」
わたしは何も言えないまま専務とともにサーバー室を出た。
14Fに戻ると加瀬がわたしを見て目を輝かせた。
「あ、高柳戻ってきたので…失礼しますね。」
やっとお姉様方から解放された加瀬と一緒にマキノを出たわたしたちは、2人揃って「はーーっ…」とため息をついた。
で。お互いに顔を見合わせる。
「なんでため息ついてんのよ。加瀬。」
自分のため息も聞かれてしまったことがちょっと恥ずかしくて、先につっこむ。
「え?そりゃーあのおばさんたち…ため息もつきたくなりますって…」
「おばさんって…せめてお姉さんといいなさい。」
「いやいや僕はあえておばさんといいますね。ああいううるさくて人のことにずけずけと馴れ馴れしく足を突っ込んでくる人は、たいがいにしてほしいですよ。」
ははは…
苦笑いのわたし。
まあでも、そういうめんどくさそうなおばさんでもにこにこ対応できるのが加瀬で…
だからユーザー受けもいいのだろう。
「で?どうしたんですか?高柳さんは。」
「え?」
「だからため息っすよ。」
「あー。うん…」
なんか…思ってもないことで悩む羽目になりそうな…
「なんなんすか?それ。」
「まあ…なんとなく…ため息?」
加瀬は肩をすくめて両手をアメリカ人みたいにあげるジェスチャーをした。
「よくわかんないですけど…」
「んなことないよ。」
「どこ行ってたんすか?専務と。」
え?!それ、気づいてた?
ちょっと焦るわたし。
「上のサーバー室のね…配線のことで相談を…」
「相談…っすか?」
加瀬が怪訝な顔をしている。
うーん。やっぱりおかしく思うよね…
けど、わたしだってなんで上に呼ばれたのかいまいちわかんないというか…
「そうっすか…」
結局そのあとは加瀬はもう何も言わなかった。