同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
来週あたりにやるってのは同期会のことだ。
わたしたち同期は仲が良く、今でも3ヶ月に一回くらいは集まっている。

同期なんていうものは仲良くなるようにできてるんだと思う。

入社前から内定式。
そして何かとオリエンテーションみたいな集まりがあったりするので、入社式の頃にはすでにみんなが顔見知りになっていたりする。

そして極め付けに3ヶ月の研修。
その間他の人間とはほとんど接触することなく遠方の者たちもマンスリーマンションを借りて東京に滞在するわけだから、仲良くなるのが普通だ。

今じゃさすがに地方勤務の者たちとはほとんど交流はないが、本社の同期は相変わらず仲良しのままだった。

「金曜日でいい?」

佐々木が運ばれてきた日替わりのからあげにかぶりつきながら目を上げた。

「オッケー!」

裕理と大西が同時に返事した。

「高柳は?」

3人が同時にわたしを見る。
わたしは食後のアイスコーヒーを飲んでいたけど、あわてて返事した。

「うん。いけるよ。」

「じゃぁ決まりな。」

「この間行ったさぁ。イタリアンおいしかったよね。あそこにしようよ。」

「えー!俺、スペイン料理んとこがいいんだけど。」

「おまえら2人で幹事して。俺はどこでもいいからさ。な、高柳。」

佐々木の突然のふりにわたしも答えた。

「裕理と大西におまかせで。」

2人はぶーぶー言っていたけど、結局この2人にまかせれば大丈夫だ。
いつもいい店を選んでくれる。


わたしたちはそのまま昼休みギリギリまでそこで話し込んでいた。


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