きらめく星と沈黙の月~番外編~
一方私はというと、教育大学に進学し、高校の教員免許取得を目指している。


高校生の頃、碧に勉強を教えてもらって留年を免れたことが多々あったから、碧みたいに教えられる先生になりたいと思ったのが、進学を決めた理由だ。


最初は嫌だったけど、碧が側にいない生活にも慣れてきた。


その代わり、テレビの録画リストは野球関連で埋め尽くされている。


寂しくなったら碧のインタビューを見たり、ファインプレー集を見たり…。


碧がめんどくさがって、メッセージのやり取りや電話をしてくれないから、それくらいしか寂しさを埋める方法がない。


1か月前にプロ初盗塁成功を祝うメッセージを送ったっきりだ。


しかもその時の返事は【ありがと】の4文字。


素っ気ないにも程がある。
< 6 / 44 >

この作品をシェア

pagetop