社長、私はあなたの妻になる資格がありますか? 〜社長、嫌いになってもいいですか?シリーズ 第3章〜
目を瞑ると見えてくるのは、優しい眼差しで私を見つめる彼の笑顔。
その笑顔が自分のせいで崩れることが怖い。
記憶が上書きされてしまうのが怖い。





私はこんなに臆病だったっけ……?
こんなに弱虫だったっけ……?



やっぱり、こんな私は、あの人の側にいてはダメなんだ。
今は良くても……彼がもし受け入れてくれたとしても……この弱さはいつか本当に、彼の夢を、使命を潰すほど、追い詰めてしまうかもしれない。



少なくとも私は、一度追い詰めてしまったのだから。
< 6 / 27 >

この作品をシェア

pagetop