愛してしまったので離婚してください
水族館の中をすべて歩き回ると体に負担がかかるからと、あらかじめ見たいゾーンを決めてある二人。
休憩がてらなんのショーを観るかもあらかじめ決めていた。
「何も決めずにぶらぶらっていうデートもいつかしたいな。」
「でも、いろいろと決める過程が楽しいからこういうデートもいいね。」
「もちろん。・・・二人でいられればなんだって楽しいよな。初めてのことならなおさら。」
「うん」
手をつなぎ、歩く。
二人で目をあわせて話をする。

それだけでも幸せを感じられる。

普段の雅の姿にもどきどきしている私。
今日のデートではどきどきが止まらない。

「足元。」
「うん」
「気を付けて。」
雅にエスコートされながら、顔がほてる感覚を覚えて、恥ずかしくうつむく。
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