愛してしまったので離婚してください
「晶」
名前を呼ばれて振り向く私。
「行こうか」
「うん」

私たちは運命の日を迎えようとしていた。

雅が私の入院用のバックをすでに車に乗せてくれていた。

リビングから出るときに私は一度振り返る。

戻ってこられるかな。」

ふとそんな大きな不安に襲われる。

この温かい部屋に、私は無事に戻ってこられるだろうか。
新しい命とともに。
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