愛してしまったので離婚してください
クロスの中で雅に気づかれないようにギュッと両手を強く握る。

一緒に居たい。
離れたくない。

もっといろんな雅をみたい。
もっとたくさん話がしたい。

本当の想いがあふれ出さないように必死にストップをかけながら私は彼を見た。


少しでも”いい”私を見てほしい。

最後に・・・雅の中の記憶に残る自分の姿が少しでも良くあってほしい。

マイナスな記憶は残りやすい。
プラスな記憶は消えやすい。

そんなことを本で読んだことがある。
雅の記憶から消えやすいように・・・プラスな私の姿を・・・

こんなことまで思うのは私がそれだけ雅を愛して想っているからだ。
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