桜色の歌と君。
「ご、ごめん。」
とっさに謝ると、宮野くんは「いや、えっと。」と戸惑いを隠せずに困ったような表情で視線をきょろきょろと彷徨わせた。
いつもの余裕たっぷりな涼しげな顔と違う、焦ったような彼の姿に内心驚きながらも、申し訳なさで胸がいっぱいになる。
「すごく楽しそうだったから、邪魔したくなくて...ごめん。」
「ううん、いいよ、こちらこそ気づかずに歌い続けちゃってごめん。」
気まずそうに首のあたりをさわって謝る宮野くんに、私は慌てて首を横に振る。
「すごく、良かった。」
話を変えた方がよかったのかもしれない。言いながら後悔したが、その言葉を抑えられなかった。
桜色に染まっているかのように甘い歌声が優しく心に響いて、春風に音を馴染ませるように歌う彼の姿が、私の目にあまりにも綺麗に映ったから。
一音一音、区切るように発したぎこちない一言に、宮野くんの顔が陽の光を反射するみたいに輝いた。
「本当!良かった。そう言ってもらえてすごくうれしい。」
真っ直ぐ見つめて素直な言葉を投げつけられたものだから、私は思わず言葉を飲み込んでしまった 。
そう言った宮野くんは本当に嬉しそうで、思ったことをちゃんと言ってよかったと思った。
とっさに謝ると、宮野くんは「いや、えっと。」と戸惑いを隠せずに困ったような表情で視線をきょろきょろと彷徨わせた。
いつもの余裕たっぷりな涼しげな顔と違う、焦ったような彼の姿に内心驚きながらも、申し訳なさで胸がいっぱいになる。
「すごく楽しそうだったから、邪魔したくなくて...ごめん。」
「ううん、いいよ、こちらこそ気づかずに歌い続けちゃってごめん。」
気まずそうに首のあたりをさわって謝る宮野くんに、私は慌てて首を横に振る。
「すごく、良かった。」
話を変えた方がよかったのかもしれない。言いながら後悔したが、その言葉を抑えられなかった。
桜色に染まっているかのように甘い歌声が優しく心に響いて、春風に音を馴染ませるように歌う彼の姿が、私の目にあまりにも綺麗に映ったから。
一音一音、区切るように発したぎこちない一言に、宮野くんの顔が陽の光を反射するみたいに輝いた。
「本当!良かった。そう言ってもらえてすごくうれしい。」
真っ直ぐ見つめて素直な言葉を投げつけられたものだから、私は思わず言葉を飲み込んでしまった 。
そう言った宮野くんは本当に嬉しそうで、思ったことをちゃんと言ってよかったと思った。