桜色の歌と君。
その日は、もう少し屋上に残ると言った宮野くんを残して先に帰った。不思議な雰囲気を持った彼のことが、頭から離れなかった。
「春の香りが、ずっと続くといいね。」
ゆったりとした、空気に柔らかく溶け込むような声がまだ耳に残っている。
通学路に散る桜の花びらに足を止める。春が好きだと言った彼は、きっと桜も好きだろうな。
見上げると、葉桜が日の光を浴びてキラキラと輝いて見えた。木の隙間から覗く空の青さも鮮やかで、とても綺麗だ。
なぜだか、春が一層愛おしく感じる。新しい友達ができたからかもしれない。
明日の朝、頑張って挨拶をしよう。そう心に決めて、また歩き出した。
「春の香りが、ずっと続くといいね。」
ゆったりとした、空気に柔らかく溶け込むような声がまだ耳に残っている。
通学路に散る桜の花びらに足を止める。春が好きだと言った彼は、きっと桜も好きだろうな。
見上げると、葉桜が日の光を浴びてキラキラと輝いて見えた。木の隙間から覗く空の青さも鮮やかで、とても綺麗だ。
なぜだか、春が一層愛おしく感じる。新しい友達ができたからかもしれない。
明日の朝、頑張って挨拶をしよう。そう心に決めて、また歩き出した。