ダンスの新星!!~私の秘密は元トップアイドル~
今井さんが「ありがとう」と言って律の顔を覗き込んだ、その時。
「……あれっ、月影さんって誰かに似てない?」
律が恐れていた言葉が、飛び出した。
「えーっと、誰だっけー?」
「眼鏡外して、前髪上げてみてよ、月影さん」
困った。はるな先生は熱愛報道を面白がるタイプだからバレても大丈夫だったけれど、今井さんたちはそうはいかない。ついこの前も、思いっきり批判していたのだから。
「それはちょっと無理かなー……」
「どうして?」
律は、じりじりと後ずさりする。
――昔、演技の仕事もしたじゃん、私。あの時みたいにやればきっと、上手く誤魔化せる。
「ものすっごい肌荒れしてるから、見せられないんだよね……」
騙されてくれと願う。
「そんなに髪の毛が当たってたら、肌に良くないよ。私、かわいいヘアゴム持ってるんだ。これでこうしてーー」
――だめだった! 予想以上にグイグイくる!
前髪を上げようと伸びてくる今井さんの手が届きそうになる。
ヤバイ!
「……あれっ、月影さんって誰かに似てない?」
律が恐れていた言葉が、飛び出した。
「えーっと、誰だっけー?」
「眼鏡外して、前髪上げてみてよ、月影さん」
困った。はるな先生は熱愛報道を面白がるタイプだからバレても大丈夫だったけれど、今井さんたちはそうはいかない。ついこの前も、思いっきり批判していたのだから。
「それはちょっと無理かなー……」
「どうして?」
律は、じりじりと後ずさりする。
――昔、演技の仕事もしたじゃん、私。あの時みたいにやればきっと、上手く誤魔化せる。
「ものすっごい肌荒れしてるから、見せられないんだよね……」
騙されてくれと願う。
「そんなに髪の毛が当たってたら、肌に良くないよ。私、かわいいヘアゴム持ってるんだ。これでこうしてーー」
――だめだった! 予想以上にグイグイくる!
前髪を上げようと伸びてくる今井さんの手が届きそうになる。
ヤバイ!