ダンスの新星!!~私の秘密は元トップアイドル~
「……新條と仲良くするつもりないからっ」
ついうっかり、新條の雰囲気に呑まれそうになる。今だけじゃなく、何度もそういうことがあった。ムード作りが上手いのか、主導権を取るのが上手いのか。とにかく油断できない……。
「あーッ、みんなのアサヒくんなのに抜け駆けしてるー‼」
叫び声が聞こえた方を向くと、背が高くて髪がサラサラロングな女の子……深川さんが律を指さしながら突進してきている。
「あの、ええと、深川さんこれは違うのっ」
抜け駆けなんて滅相もない。大きな勘違いだ。
「アサヒくんと二人っきりでいるなんて、許せなーい」
「誤解! 誤解だよ!」
「ダンスの振り付け考えてただけだ!」
律と一緒になって新條も座っていたベンチから立ち上がり、深川さんに説明する。
そしたら深川さんが急に「ぶはっ」と噴き出した。
「アハハハハハ! からかっただけだよ。月影さんとアサヒくんがタッグを組むことできっと、史上最高のダンスが誕生する! 私も、他の子たちも、みーんな期待してるんだよ。だから抜け駆けなんて思ってない。むしろ、どんどん二人で話し合って!」
なんだ、そうだったのか……と律は胸をなでおろす。
「「からかわないでよ」」
何気なく言った律の言葉と新條の言葉が重なった。
ついうっかり、新條の雰囲気に呑まれそうになる。今だけじゃなく、何度もそういうことがあった。ムード作りが上手いのか、主導権を取るのが上手いのか。とにかく油断できない……。
「あーッ、みんなのアサヒくんなのに抜け駆けしてるー‼」
叫び声が聞こえた方を向くと、背が高くて髪がサラサラロングな女の子……深川さんが律を指さしながら突進してきている。
「あの、ええと、深川さんこれは違うのっ」
抜け駆けなんて滅相もない。大きな勘違いだ。
「アサヒくんと二人っきりでいるなんて、許せなーい」
「誤解! 誤解だよ!」
「ダンスの振り付け考えてただけだ!」
律と一緒になって新條も座っていたベンチから立ち上がり、深川さんに説明する。
そしたら深川さんが急に「ぶはっ」と噴き出した。
「アハハハハハ! からかっただけだよ。月影さんとアサヒくんがタッグを組むことできっと、史上最高のダンスが誕生する! 私も、他の子たちも、みーんな期待してるんだよ。だから抜け駆けなんて思ってない。むしろ、どんどん二人で話し合って!」
なんだ、そうだったのか……と律は胸をなでおろす。
「「からかわないでよ」」
何気なく言った律の言葉と新條の言葉が重なった。