ダンスの新星!!~私の秘密は元トップアイドル~
いつも律には優しい口調で話す新條が、声を荒げている。
新條のグループの曲ではないのに、どうしてそこまで?
よっぽどダイヤモンドガールを気に入っているのか。
そうだよね、あんな名曲他にないよね。私だって、本当は変更したくないよ。何も気にせず踊ることができたらいいけど――律はそう思いつつ、
「私は別に」
わざと、冷めた声で返事をした。
「変更になるなんて、俺は納得いかねぇ! 先輩がここまで頑張ってやってきたんだ‼ 俺一人でしたんなら諦めるけどさっ」
そう叫んだ新條は職員室を飛び出す。
――新條が納得できない理由って、ダイヤモンドガールを私が振り付けしたから?
そうわかると居ても立っても居られず、律は廊下まで追いかけた。
「わかってるの? 新條がこの曲で踊ると観客の反感を買うかもしれないんだよッ?」
「批判は全部俺が受けます」
遠ざかる新條。
律は追うのをやめ、そんなことできるわけない……と思い立ち止まった。どうせ口先だけ。それに、曲の変更を阻止するなんてもう不可能だ。
ダンス会議は、今日のところはお開きになった。律は帰ろうと、とぼとぼと校門へ向かった。
そこで見つけたのは、やっと見慣れてきた赤いハイライトの髪。新條が下校中の男子生徒をつかまえて何かしている。
新條のグループの曲ではないのに、どうしてそこまで?
よっぽどダイヤモンドガールを気に入っているのか。
そうだよね、あんな名曲他にないよね。私だって、本当は変更したくないよ。何も気にせず踊ることができたらいいけど――律はそう思いつつ、
「私は別に」
わざと、冷めた声で返事をした。
「変更になるなんて、俺は納得いかねぇ! 先輩がここまで頑張ってやってきたんだ‼ 俺一人でしたんなら諦めるけどさっ」
そう叫んだ新條は職員室を飛び出す。
――新條が納得できない理由って、ダイヤモンドガールを私が振り付けしたから?
そうわかると居ても立っても居られず、律は廊下まで追いかけた。
「わかってるの? 新條がこの曲で踊ると観客の反感を買うかもしれないんだよッ?」
「批判は全部俺が受けます」
遠ざかる新條。
律は追うのをやめ、そんなことできるわけない……と思い立ち止まった。どうせ口先だけ。それに、曲の変更を阻止するなんてもう不可能だ。
ダンス会議は、今日のところはお開きになった。律は帰ろうと、とぼとぼと校門へ向かった。
そこで見つけたのは、やっと見慣れてきた赤いハイライトの髪。新條が下校中の男子生徒をつかまえて何かしている。