ダンスの新星!!~私の秘密は元トップアイドル~
「先輩が転校してきた時、俺に復習しにきたのかとビビりましたけど、それと同時に、やっと謝ることが出来るとも思いました。下手に接触するとまた騒がれるだろうから謝るタイミングを探ってたら、こうして先輩と同じダンス係になれて。でも先輩めちゃくちゃ怒ってて、謝る勇気が出ませんでした」
「めちゃくちゃ怒る?」
新條に対して怒っていないといえば嘘になるが、律はそこまで態度に出していただろうか。
「だって、俺とペアになった瞬間、嫌だって叫んで逃げたじゃないですか」
あの拒絶が、新條の目には怒っているように映ったらしい。
新條はすうぅと深く息を吸い込んだ。
そして、土下座した。
「申し訳ございませんでしたぁぁぁ! 俺を殴ってください!」
「――へ?」
律は混乱する。なに、突拍子もないこと言ってんのよ? と。
「好きなだけ殴ってください、先輩」
「どういうつもり?」
「俺を憎んでるでしょ」
その通りだ。あんな事をされたのだから。
「……かなり憎んでる」
「ここには俺ら以外誰もいませんし、二時間貸し切りにしてあります。防音設備だって整ってます。さあ、思いっきりどうぞ」
新條の顔がドアップになった。
まるで男性アイドルの完成形のような、端正な顔立ち。
殴ったら、スカッとするかもしれない。
「めちゃくちゃ怒る?」
新條に対して怒っていないといえば嘘になるが、律はそこまで態度に出していただろうか。
「だって、俺とペアになった瞬間、嫌だって叫んで逃げたじゃないですか」
あの拒絶が、新條の目には怒っているように映ったらしい。
新條はすうぅと深く息を吸い込んだ。
そして、土下座した。
「申し訳ございませんでしたぁぁぁ! 俺を殴ってください!」
「――へ?」
律は混乱する。なに、突拍子もないこと言ってんのよ? と。
「好きなだけ殴ってください、先輩」
「どういうつもり?」
「俺を憎んでるでしょ」
その通りだ。あんな事をされたのだから。
「……かなり憎んでる」
「ここには俺ら以外誰もいませんし、二時間貸し切りにしてあります。防音設備だって整ってます。さあ、思いっきりどうぞ」
新條の顔がドアップになった。
まるで男性アイドルの完成形のような、端正な顔立ち。
殴ったら、スカッとするかもしれない。