ダンスの新星!!~私の秘密は元トップアイドル~
すれ違う二人
******
「律―? いつまで入ってるのー? 律!」
「ぷはっ」
遥か彼方から母の声が聞こえた気がして、律は意識を取り戻した。
「はー、はー、はー」
――苦しかったーっ。もしかして、私お風呂で溺れかけてた?
律は肩で息をしながら、浴槽で大きく波打つお湯を見つめる。
そうしていると、顔面蒼白の母が、服のままお風呂に入ってきた。
「律っ! お風呂で寝ちゃだめよ! 溺れるわよ!」
「わかってるっ、でも考え事してたらつい……」
ぶくぶくと沈んでいってしまった……。
ほんの数時間前、新條がくれた言葉が、頭から離れてくれないのだ。
――あれは、私がずっと欲しかった言葉だった――
律は自分に嫌いな部分があると、いつも心にストレスがかかっていた。
新條がダメな自分を受け入れて肯定してくれて、少しだけ自分を好きになれたと思うし、もっと前向きに自分と向き合えるような気がする。
「律―? いつまで入ってるのー? 律!」
「ぷはっ」
遥か彼方から母の声が聞こえた気がして、律は意識を取り戻した。
「はー、はー、はー」
――苦しかったーっ。もしかして、私お風呂で溺れかけてた?
律は肩で息をしながら、浴槽で大きく波打つお湯を見つめる。
そうしていると、顔面蒼白の母が、服のままお風呂に入ってきた。
「律っ! お風呂で寝ちゃだめよ! 溺れるわよ!」
「わかってるっ、でも考え事してたらつい……」
ぶくぶくと沈んでいってしまった……。
ほんの数時間前、新條がくれた言葉が、頭から離れてくれないのだ。
――あれは、私がずっと欲しかった言葉だった――
律は自分に嫌いな部分があると、いつも心にストレスがかかっていた。
新條がダメな自分を受け入れて肯定してくれて、少しだけ自分を好きになれたと思うし、もっと前向きに自分と向き合えるような気がする。