キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。
                    重心が傾き、斜め前へと倒れる。   
                 
                  
いつかみたいに、大きくて逞しい腕が伸びてきて、私を抱き止めた。       
                 
              
「ごめんね。何か食べれそうならと思って起こしたんだけど……まだ全然大丈夫じゃないね。ゆっくり休んで」        
                
                 
そう言って蒼は、さっきまで私が寝ていたソファーに運ぶと、寝かしつけるように私の瞼の上を撫でた。              
                 
               
「私ね。一昨日、2年ちょっとも付き合ってた彼氏にフラれたの。たくさんデートもしたのに、突然。一昨日も昨日も、いろんな事がいっぺんに起きて……こんな熱まで出ちゃった」               
                   
            
私の瞼を撫でる蒼の手付きが優しくて、導かれるように心のうちを吐露していく。  
                  
 
甘えたい。             
                  
               
聞いて欲しい。


              
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