キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。
「ひゃっ」                 
                    
                    
驚いて今度は尻餅をつきそうになったが、その伸びてきた手に腕を掴まれ、立ち上がらされた。                 
                    
                    
「え……っこいい」            
                    
                    
格好いい。                
                   
                    
ようやくお礼を言おうと顔を上げた私の前にいたのは、ふんわりとした雰囲気の、とんでもないイケメンだった。        
                   
                    
「え?」

                    
いけない、口に出た。         
                    
                    
初対面なのになんて失礼を……       
                    
                    
「いえ。何でもありません。ありがとうございました。実は、この年でころけるなんて恥ずかしくて、立ち上がれないでいたんです。」                 
                    
                    
今できる、最大の笑顔と感謝を彼に向ける。 
                    
                    
こんなに優しい人に出会えたなら、今日も私が思うほど悪くは無いのかもしれない。    
                   
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