キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。
のんびりした話し方の、優しい高田くんを前に、私の涙腺は崩壊した。     
               
                
高田くんには、3年も前から好きな人がいるらしく、安心して泣くことができる。  
                 
                 
図書室の、高田くんがひいてくれた椅子に座る。             
                
                  
今、ここには私達2人しかいない。   
                 
                   
梨奈さんの名誉のため、名前を伏せて全てを話した。             
                  
                 
「そっか。綾音さんはがんばってるんだね。僕はなにもしていないから、すごいと思うよ。それに、もしかしてその女の子って梨奈だったりする?」         

                  
「え……知ってるの?」        
               
                
「前に、言ったでしょ? 3年前から好きな人がいるって。それが梨奈なんだよ。僕たちは親同士が仲良くて、いわゆる幼なじみだったんだけど、中学上がってから文字通り話さなくなったんだ……」         


「それに、気付いたのが3年前なだけで本当はもっと前から好きだった。梨奈、いい子でしょ? 山中くんの人気が高いとは言え、梨奈の話ならちゃんと分かるよ」
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