幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「……疲れてないからな」

「っ⁉」

「お前、分かりやすすぎ。顔だけで会話できるんじゃねぇの」

「ひどっ! いや、喜ぶところなのか……?」



分からないけど。

そうやって、唯斗くんが笑ったから。

私も笑顔になる。


やっぱり2人は笑顔が一番似合うなぁ、なんて思っていると。



「美羽ちゃんはなんで公園にいるの?」



と、春馬くんが聞いてくる。


私はドヤ顔。

ぜひ聞いてください! の、勢いだ。



「今度の体育祭の出場種目がバスケだから、練習しようかなって!」

「自主練?」

「そう! 偉いでしょ!」

「……自分で言うなよ」

「ちょ、突っ込まないでよ!」



せっかく、自慢したかったのにさ!

唯斗くんが突っ込むから、自慢しづらくなっちゃったじゃん。


もう、帰ろう。

うん、お腹空いたから夕飯作ろう。

そうしよう。


と、思って公園を出ようとしたけれど、それは唯斗くんに拒まれて。
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