幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
南條くんが⁉

私を⁉

好き⁉

そんな、夢みたいなことある⁉

ていうか、夢じゃないよね⁉


今の私を魚に例えるなら、まさに金魚。

金魚以外の何物でもないと思う。

顔も真っ赤で。

口をパクパクさせて。

目を大きく見開いて。

……まさに金魚。



「返事はすぐじゃなくていいから」



南條くんが照れくさそうにそういうので、私は慌てて。



「私も南條くんが好きなの! 付き合って、欲しいですっ」



そう言うと、南條くんは目をパチクリ。

だけど、頬をほころばせて。

私に向かって言ったのだ。



「改めて、よろしくね」
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