幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「うんっ!」



私、今、最高に幸せ者だと思う。

だって、憧れの南條くんに告白されて。

付き合うことになって。

これが『幸せ』じゃなかったら、なにになるんだろう。


目の前で微笑んでいる南條くん。

ずっと好きだった。

高校入学した時からずっと。

多分、一目惚れだったんだと思う。


……今のクラスで私が普通に過ごしているのは南條くんのおかげなのかもしれない。

入学早々、芸能人として顔が知れている唯斗くんと春馬くんに声をかけられて。

あのまま教室に行ったら騒ぎにもなっていたし、冷たい目で見られていたと思う。

それだけじゃなくて、ファンの嫌がらせとかも大きい、と覚悟していた。

確かに教室に入ったときはひどく冷たい視線を投げかけられた。


だけど、南條くんだけは違かった。
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